ムガルカフェ再開を渇望する独居中年の記録
2020年1月14日 駒込のカレー屋さん「ムガルカフェ」が火事になる。
火事が起きた当日は、早稲田大学現役学生でAV男優の篠塚さんと編集者の池田園子さんとムガルカフェで集まる予定になっていました。当日朝にツイッターで日課であるエゴサーチをすると「青木真也のツイッターに出てくるカレー屋さんが火事」との書き込みを見つけます。ツイッターの速報性は流石の一言で、いくつかのワードを入れて検索をかけると、ムガルカフェの建物が火事になっていることがわかりました。表に出る仕事をしていて、エゴサーチをしないと公言する方がいますが、秀才がテスト勉強していないくらいに信用できない言葉というか、ほぼほぼしていると思っていいです。
女将さんに連絡をとって、家族の無事を確認して、火事の当日夜に顔を見に行ってきました。何ができるわけでもないのだけれど、できることはするぜ!だし、独居中年の僕にとって居場所になっていた部分もあるので、何とかしてでもカムバックしてほしい感情が先に出ていました。その夜もカーン夫妻の娘さんであるアミマとアリーシャは元気で僕の膝に座って動画を見てくれて、僕が逆に力をもらって帰りました。
ムガルカフェの詳細は火事の当日から女将がnoteにあげてくれているので、そちらをチェックしていただけたら詳細がわかります。
▶︎ムガルカフェオーナーによるnote記事
保険会社とのやり取りや新しい店舗を1から探すことなどやる事は山積みだろうし、前に進まなければいけないのはわかっていても、挫けてはまた進んでの繰り返しなのだと思うし、その大変さは想像を絶します。
火事から店の営業が停止してしまって、ムガルのビリヤニとカレーが食べれないとなると定期的に禁断症状がやってきます。麻薬ではないから禁断症状はないはずなのだけれども、また食べたいと思うから不思議です。食べたいと思っても営業してなかったらどうしようもないわけで、物がなければ価値は上がる商売の基本を肌で感じていました。
ムガルカフェは火事で全損してしまったので、あのビリヤニをしばらくは食べれないと覚悟をしていました。人には諦めるって大事な機能がついていて、大抵のことは諦めがつくようにできている。諦められない女がいるなんて話は大抵が嘘だ。よろしくやりたいだけであって、本当だとしたらどうかしてる。でもビリヤニだけはまた食べたい。
渇望していたら、土日限定の露店としてムガルのビリヤニが復活することに。
街に根付いていたムガルカフェにキッチンを貸してくださる飲食店があって、土日限定の天候が晴れに限っての復活を果たします。格闘ドカタとして日々を過ごす身としては、土日であろうと時間を作るのが難しいときもあって、1回目の土日は行けずに悔しい思いをしました。なんとか2回目の開催には時間を作って久々の再会を果たしました。
看板娘のアミマとアリーシャが声をかけてくれて、まるでお店があるのと変わらないけれど、店ではなく露店で、のんびり座って食べることはできないことを実感して、寂しさを改めて感じます。マトンとチキンの2つのビリヤニを注文して、近所のカフェで食べることにします。スパイスが効いていて、味がしっかりしているビリヤニ。美味しいことに変わりはないのだけれど、プラスチックケースで食べる味はなんだか寂しい。やはりあのコミュニティの中で食べる味が恋しいし、これじゃあ満足しきれないと本音が出てしまいます。
お店を再開するための店舗探しを毎日しているようなのですが、希望に合う物件が出ず、苦戦をしている話を聞きます。早くお店を再開して、月々のランニングコストだけが出て行く状況から抜け出したい気持ちもわかるし、かといって納得いかない物件で始めるのも得策でないのもわかっているから、店主のカーンさんも女将さんも悩みに悩んでいるようです。何かが決まらないことには僕もどうしようもないので今は話を聞くにとどまっています。
火事になって1ヶ月が過ぎて2ヶ月目に突入。ここから一気にことが動いていくはずだ(動かなかったらどうしよう)。この物語を追いかけていくし、並走していきたいと思っています。早くあのコミュニティが再開することを強く希望しているし、その中でゆっくり食べたい。独居中年の居場所として大事だったんだ。そうこうしているうちに独居中年のワタシにもダーリンが来るかもしれないと、お花畑感満載なところで今回は示させていただこうと思います。
おれたちはファミリーだ。