カレー屋さんへの大きな誤解
カレー屋さんに対して大きな誤解を持っていました。
カレーが家庭で作れる料理だけに、簡単に開業できるのではなかろうかと思っていました。一言にカレーと言っても右から左まで多岐にわたるのだけれど、注文から目の前に出されるまでは盛り付けだけで早く出てくる印象があってか、カレーは手間が掛からない印象があります。簡単な商売とまでは言わないけれど参入障壁はそこまでないと思っていましたが、どうやらそれは大きな間違いなことに気がつきました。だって合宿の最後はカレーだし、なんだか楽な印象あるじゃないですか。
きっかけは我らがカリープンジェが営業時間を木曜日から土曜日の17時半開店に変更したところからです。
土日は混雑していたので平日の夜にオープンしてくれるのは助かります。平日夜は待つことなく入れるので平日の夜をお勧めします。混雑していないのでマスターにも余裕があって、口下手なマスターに世間話を仕掛けてみました。ずっと通っているけれどお話できるのは貴重なのです。
営業時間変更について尋ねてみると、11時半開店にすると仕込みを6時か7時に始めないといけないと語ってくれました。カレー屋さんの盲点として仕込みに時間がかかることを初めて気がつきました。こればかりはやってみないとわからないというか、やる側の視点であって、受け取る側はそこまで頭が回らないのです。よく考えたらプンジェのカレーは手間が掛かっているのは想像がつくはずなのに、何気なく食べていてそこまで頭が回らないのです。
このケースはよくあって、格闘技選手も試合のときだけが仕事だと思われるけれど、実際は準備の時間が大半だったりします。プンジェの近所にあるカレー屋さんも朝の5時前後から仕込みを始めるようで、夜の営業時間を考えたらまさに寝る間がない。その意味ではプンジェの営業時間の変更は正しい選択だし、客に合わせるのではなく店に客が合わせる姿勢に好感が持てます。
飲食も格闘技も好きじゃないとできない仕事だなと思います。単純に効率が悪いです(改めてですが)。
マスターと話して改めてプンジェのカレーを見てみると手間が掛かっているし、新メニューの牡蠣と葡萄のカレーは牡蠣がいくつものって1700円と、原価に対して価格が合っていないようにも感じて、改めて大変な商売だと思いました。格闘技も練習に費やす時間と試合で得る対価が見合わない選手がほとんどですし、それなりの対価を得られたとしても様々なリスクを考えたら見合わないと思いますし、まさに好きでなければできない商売です。葡萄と牡蠣のカレーは牡蠣も葡萄も季節のものなのでメニューチェンジでまた来年のようです。あたらしいメニューに期待しつつ来年まで待ちましょう。
格闘技の方の話ではあるのですが、コロナ渦もあって試合2021年内に試合はできそうにありません。
日本では収まってきたら今度は海外が感染者が増えている状況で、海外を主戦場にする僕としては都合のよくない流れになっています。それでも2021年は前半に2試合できたのでよしとしていますし、試合がない期間もそれなりに話題を作ることができたことが自信になっています。試合がない期間に如何にして話題を作るかが試合数が年に2〜3試合の格闘技選手にとっては大事になってきます。その中で話題を作って青木真也の存在感を上げられたことは2021年の収穫だったと感じています。細々と飯を食べていけるように頑張ります。
師走に突入となりました。12月も焦ることなく大きく構えて仕事していきましょう。
慌てると貰いが少ないのはどの時代も同じですからね。