旬香る カツの作法に 則って HEINZ垂らし 温故に入る
虎ノ門は「カツとカレーの店 ジーエス」にて『ロースカツカレー』を。
好きだー。カツカレー、好きだー。僕の中で不動だった手に汗握るカツカレーベスト5を更新させた去年オープンのお店。2回目の往訪。
ポンチ軒、旬香亭の系譜を持つカツカレーのお店なのだから美味いに決まっているし、世界はこのカツカレーを中心に回っている、というカルト教団が出てきたとて、さして驚くにも当たらぬ。それくらい完&ペッキー。
相変わらずのスーパー太陽ソースをかける。Oh… ウスター。あー、尊く黒いなぁ。カレーのルーはシャバめで挽き肉が溶け込んでいる。鰹節がちょろりと、玉は白身無しなお決まりで。ルーを掬い、眼を凝らすと微かに緑色が入っている、気がする。複雑なのだな、君は。
副菜もホクホクと豆々しくて、節分が楽しみだ。カツだけど黄色のからしが置いて無いのは、カレーのスパイスを愉しんで欲しいからだよね?とアイコンタクトを送ると厨房には誰もいなかった。
と、ここでだ。ケ、ケ、ケチャップさんがテーブルにいることに気づく… 前回もいらしたのだろうか… しかし、なぜ!?誰が貴女を御所望ですか?恐る恐る、店員さんにお聞きする。「こちらのお店で、このケチャップさんは、何にかけるが正解でございましょう?」
「あ、昔はトンカツにケチャップをつけて食べていたそうですよ、よろしかったらどうぞ」
伝わるだろうか、この衝撃。あのケチャップさんを!トンカツに!です!村上春樹さんがアメリカ人はケチャップの上にケチャップをかけるくらいケチャップが好き、とHEINZのTシャツをポップアイに載せていましたが、そのケチャップが今、まさに!こんなにケチャップって書いたの初めて!
そういえば、大森のあやしいおぢさんは「クローブめっちゃ使っているから、ケチャップはカレー」って言ってたな。ということは、ケチャップつけたら、もうカツカレーじゃん。で、やってみたらメチャうめぇの。なんやねん。さっそくトンカツの歴史をググると、銀座煉瓦亭から、新宿王ろじ、御徒町ポンチ軒(小川町のポンチ軒とは違うっぽい)と発祥に諸説ありそう。でも、ケチャップで食ってたという話はない。
が、さらに調べると語源はフランス料理「コートレット」だそう。そうなるとケチャップぽいソースで食べていたとしても不思議でないか。まー、うめえからいいか。
訪問日