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COLUMN

コラム

青木真也カレーコラム宇野薫の俺たちはファミリーだ
2019.12.11
COLUMN

カレーを食べながら噛み締める宇野薫の「おれたちはファミリーだ!」

written by
青木真也
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2019年11月24日。22時前の後楽園ホール。

44歳の現役ファイター宇野薫。本来なら人生の折り返しを意識しはじめる年齢だが、彼は3年7ヶ月ぶりの勝利を挙げた。勝利した瞬間の宇野薫の緊張からの解放と充実感に満ちた顔が印象的でした。僕が彼とチームを組んで3年。満足いく結果が出ていなかったことに対して、僕は力不足を感じていたし、彼と同じく僕も勝利に対して渇望していました。勝ちたかった。兎にも角にも勝ちたかった。彼と勝利を渇望する気持ちの熱量は違えど温度は同じだったと思っています。

 

青木真也カレーコラム宇野薫の俺たちはファミリーだ

 

試合後のマイクで彼は「おれたちはファミリーだ!」と僕に対して僕のキメ台詞を投げかけてくれた。

その時は興奮もあって照れる以外の受け身の取り方ができませんでした。後々噛み締めて味わうことにしようと片付けをして会場を後にしました。

 

青木真也カレーコラム宇野薫の俺たちはファミリーだ

 

その日は朝から後楽園ホールでプロレスをしていて丸一日後楽園ホールにて、格闘技関係者としか触れ合ってなかったこともあり、文化的な会話に飢えていて、後楽園ホールの横のデニーズで極めて文化レベルの高い娘と待ち合わせて、十六穀米のベジタブルカレーを食べる。その娘はサラダを注文して、「今日は3食サラダ♩」なんて戯けて見せて、意識の高さを披露していました。草食すぎるにもほどがあるのだが、前にいる格闘技選手も十六穀米のベジタブルカレーなのだからそれなりにバランスは取れているように思う。要はあれだ。左巻きだ。まあそれはそれとして。

 

宇野さんの「俺たちはファミリーだ」をカレーを食べながら噛み締める。そういえば宇野さんの奥さんが料理教室で作ったカレーを包んで持たせてくれたことを思い出す。その当時の僕は(今もだけれども)一人で暮らしていたので、それを察したのか、たまたまなのかはわからないけれども差し入れを持たせてくれたことは今も覚えているし、感謝しています。あの当時の得体の知れない不安感と孤独に包まれて、先が見えているけれども、いつ潰されるかわからない不安の中で、優しさが身にしみて、なんとか生き延びることができました。あのときはいろんな人が気にかけてくれたので、自分を保っていられたし、結果的に大きな成長ができたように思います。傷つけば傷つくほど優しくなれたと長渕は「昭和」で唄ったけれども、全くその通りの話です。俺たちはファミリーだ!は互いに支え合って乗り越えてきたことを表しているんだと思うと泣けてきます。

 

持たせてもらったカレーを食べて下を向いて泣いた。それは寂しいのではなく、優しさが身にしみたからだ。寂しいからではないし、何かを後悔しての涙ではないし、そもそも僕は反省とか後悔が人生に存在する割合が低い人種だと思っています。料理教室で作ったカレーの仕上がりは料理教室で素人が作った領域を飛び越えて、意識の高いオーガニックフード的な味わいだったことを今も覚えています。仕上がりの良さのなかに家庭的な味が残っているのを敏感になっているからこそ感じたし、それがいいスパイスになっていました。100%の完パケ納品のカレーもそれはそれでいいけれども、家庭的な味が残るのも味わい深いものです。

 

たくさんの人の優しさに支えられているのだなと2019年の師走に改めて感じています。

それは僕だけではないし、皆で支えあって生きていくことでなんとか乗り越えていけるのではないかなと思います。支え合う形は様々な形があっていいと思うし、多様化した社会では個々にあった形があるだろうし、共助で乗り越えていくのが一つの理想だと思います。

 

俺たちはファミリーだ。人生は辛いことや苦しいことがあるけれども、皆で支えあって生きていこうじゃないか。いつか人は死ぬものだけれども、だからといっていつ死んでも同じなわけではないし、コツコツと日々を生きていきましょう。

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AUTHOR

WRITER青木真也
株式会社青木ファミリー代表取締役。1983年5月9日生まれ。静岡県出身。小学生の頃から柔道を始め、2002年に全日本ジュニア強化選手に選抜される。早稲田大学在学中に、柔道から総合格闘技に転身。「修斗」ミドル級世界王座を獲得。大学卒業後、静岡県警に就職するも2カ月で退職して再び総合格闘家の道へ。そして「DREAM」「ONE FC」で世界ライト級チャンピオンに輝く。著書に『空気を読んではいけない』(幻冬舎)、『ストロング本能』(KADOKAWA)。趣味は献血、カレー、サウナ。 https://note.mu/a_ok_i
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