旨味が怖い。至極のカウンター洋食かつカレーライス
五反田は「スワチカ」にて『かつカレーライス』を。
看板から洋食屋であることは容易に察知できた。
扉を開ければカウンターが並び、たまたまだろうが、ちょうど1席ずつ飛び石になって席が埋まっている。
それぞれが、思い思いのランチを楽しんでいるようだった。パッと見た感じ一番置くの客だけがカレーを食べていたが、それ以外の客は定食を食べている。
定食のセットの方が人気がありそうだ。
事実、僕の後に入ってきた初老の老人は間髪入れず「エビフライ定食を」とオーダーした。
そして、それについての大将の返答は「はい!エビフリャ〜ひとつー!」だった。この年季の入ったコミュニケーション。
僕は臆すること無く「かつカレーをお願いします」と頼んだ。
一瞬、大将が上目遣いで僕を睨んだ、気がした。間が空く。緊張が走る。
大将、僕の目線が交差する。
「はいよ、かつカレーひとつぅー!」
無事、オーダーは通ったようだ。汗をかいた。
しばらくすると出てきた。小麦を使ったやや黄色の洋食風のカレーを予想していた。
しかし、どうだろう。
朱い。
欧風に茶色を少し褐色が足されたような朱色だ。
一口だけルーを口に入れる。この肉の旨味、コクがズンと降りてくる。層を感じる美味さ。え?なんか普通にこういうの当たり前に出されると怖い。
またカツが主張が強すぎず、カレーとのバランスをとっているのに対し、デフォルトのポークカレーの豚肉塊の存在感が絶大である。大正解。
サクッとカウンターから出てくるカレーではない。万人が満足するようにできてる。
洋食屋って奥深え。
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