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  4. プリっとした鮫ちゃんのグリーンカレーを。

COLUMN

コラム

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2020.02.01
COLUMN

プリっとした鮫ちゃんのグリーンカレーを。

written by
タケナカリー
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最初の出会いは、ソウダルアさんのドネーションイベントだった。
台風被害を受けた長野県のりんごを買ってパーティーしようというもの。
 
食で支援したいって気概がいい。そういう感度が高そうな人も多そうなので奥様に連れられるがまま伺ったのだ。そして、そこで出会った。衝撃の食材に。
 
それは

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鮫。
 
鮫は物語がある食べ物だった。

髙瀬さんと鮫

takase

そのイベントで出会ったのが髙瀨さん(旧字体が機種依存文字になる為、以下より髙瀬さん)。

SAMEYAという鮫料理専門のキッチンカーを運営していて、自分で調理もしている。法人にもしてて気合い入ってるなーと思った。
で、よくよく聞くと、とってもエシカルな理由で事業をはじめてらして驚いた。
 
髙瀬さんは3.11の震災支援で気仙沼に行って漁師さんと出会う。
そこで漁師さんの過酷な労働環境と見合わない賃金に違和感を抱く。
うーん… なんとかならんか…うーん… なんとかするぞ!と漁師さんの収入を上げるために一念発起して起業する。髙瀬さん!イイ男!そして、最初はメカジキを広げることで応援しようとしていたが、活動をしているうちに気仙沼の鮫と出会う。
 
調べていくと美味しくて栄養価が高いのに昔からの慣習で鮫が激安で扱われていることを知る。なんじゃこりゃー!なんでこんなに安いのよー!しかも獲れ高は日本一ってー!
 

ここで髙瀬さんは方向転換。今まで安かった鮫に正当な価値をつけて、漁師さんの収入を上げる事業に切り替えた。それで鮫の販売をキッチンカーや卸販売のお手伝いをしていると。
ええ話だ。僕はこういうのに無条件で弱い。
でも鮫って、どうやって調理するだろう?そもそも食べてなかったの?
ちょっと調べてみたら面白かった。

■意外!昔は山岳地帯で食べられてた!

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解凍中の鮫

鮫がソウルフードってなると海の方だと思うでしょ?ところがどっこい、意外にも鮫を食べる文化が山にあるんです。のですが、昔から新潟、広島、栃木の山間部で重宝されてきたらしい。
というのも鮫は軟骨魚類で、エイとかと一緒。
尿素を多く含んでいて、これがアンモニアに変わっていくため、鮮度の落ちるスピードが遅いんですってよ。つまり、匂いは多少きつくなっていくけど、山で食える海の幸だったのだ。鮫の呼び方が「わに」や「モロ」って土地ごとに変わるのも面白い。

そういえば、僕の茨城の実家でも鮫の煮こごりを親父が好んで食べていた。栃木から近いし、そういうルーツがあったのかも知れない。ただ、匂いがキツい食材かというと、今は違うと思う。実際に冷凍鮫をステーキにして食べたけど全然臭くなかった。

■栄養価がめっちゃ高い

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鮫を焼く

これはもう食べてみるとわかるんだけど、最初はカジキマグロっぽいと思った。
だが実際に調理してみると、ちょっと違う。結構、火を入れても大丈夫。
それどころか、水分が多いので、ちょっとだけぷくーっとしてくるのだ。

聞くと肉類と比べても高タンパク質で、低カロリーで、低脂肪!さらに鉄分がめっちゃ高い。筋肉な人達ー!武田真治ファン!あなた達が求めているのこれだぞぉー!!


その他にも脳の発達に有用な「DHA」含有率も高く、「ビタミンB6・B12」も豊富だそうで非の打ち所なし!奇跡的な食材!

■高級食材フカヒレがメニューから消える?

fukahire

高級中華ではド定番のフカヒレだけど、有名ホテルやレストランでは、じょじょにメニューから姿を消している。
理由は絶滅危惧種の鮫まで獲っちゃう乱獲と、生きたままの鮫をフカヒレだけ切って海に捨てるっていう残虐漁があるから。香港ペニンシュラホテルが最初に「残酷すぎるよー!フカヒレあかんー!もう置かない!」となったらしい。この流れは世界に広がっている。

ただ、全ての鮫がダメってことではないらしく、資源量が安定している鮫の品種は漁OK。気仙沼では、かまぼこにしたり、鮫皮の製品にしたり、余すこと無く使うようにしているみたい。

しかし、そもそもが二束三文の売値だったから、そのポテンシャルに見合う金額では取引されていない現状となっている。

鮫ちゃんグリーンカレーの作り方

鮫ちゃんに惚れてしまった僕。今は落ち着いているが、ちょっと前まで、コンビニでお弁当温めますか?って聞かれたら「鮫で」って返してたほどだ。店員さんは「冷め?冷やす?」ってなってたけど、そんなことはどうでもいい。

 

早速、イベントで使わせてくださいー!と髙瀬さんに懇願した。完成したのが、
弊社の事務所開きイベントでご提供した「鮫グリーンカレー」だ。

鮫グリーンカレーのレシピを公開したいと思う。

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グリーンカレーペーストを伸ばす

たいそうな滑り出しだが、基本的にグリーンカレーの作り方は、非常にシンプルだ。
ペーストを作って、ココナッツミルクで伸ばす。これだけだ。スパイスもあまり使わない。レシピによってはカレー粉をちょっと使うだけ、なんてこともある。

 

辛味は青唐辛子。ある時に買って冷凍しておくといい。タイ産のグリーンチリ(青唐辛子のこと)は大久保の冷凍で売っている。僕のお気に入りのアジアスーパー・ストアとかで爆買いしておこう。

 

グリーンカレー自体のアレンジの幅は結構ある。ココナッツミルクの代わりに生クリームと使う人もいるし、ナンプラーの代わりに魚醤を使うとか、カピ(蝦醤)の代わりに塩辛も有り。タイでしか手に入らない素材を使うと、エキゾチック感が増す。ダブル浅野風だ。知らないヤツは置いていく。

 

【鮫ちゃんグリーンカレー 4人前】

(1)ペーストを作る
 
・カピ 小さじ2(タイの蝦醤。塩辛で代用可)
・青唐辛子 4本
・バイマックルの葉 2枚(できればフレッシュを!ちゃんと洗うこと!)
・レモングラス 3本(真ん中から固くない下まで)
・にんにく 6片(苦手な人は減らそう)
・カー 1かけ(タイの生姜とプレデターを混ぜたようなもの。生姜で代用可。)
・パクチー 3本
・コムデン 3個(タイの小さな玉ねぎ。剥くのめんどい。精神崩壊する。紫玉ねぎ0.5個で代用可)
・バジル 6枚
・クミンパウダー 小さじ 1/2
・コリアンダーパウダー 小さじ 1/2
・パームシュガー 小さじ 2(キビ糖でも代用可)
・水 少々

 

これらをミキサーでかける!倍の量作って半分を冷凍しておくと非常食グリーンカレーになるので楽。

 

(2)焼く

 

・植物油 小さじ 1
・鮫(今回はねずみ鮫) 300g
・野菜を1種(冬なら春菊、夏なら茄子とか、きゅうり)

 

和食の技法で冷凍したマグロを温塩水で解凍する方法があるけど、
軟骨動物の鮫の場合、それはダメらしい。なるべく一口だいに切っておいて、
食べる時には強火の高温で焼く。水分が多いから大丈夫なんだそうだ。
さすが鮫ちゃん。

 

今回は、鮫300g分を少しだけ植物油を引いて焼く。表面が焼けたら、野菜も一緒に焼く。
中火にして少し塩を振って5分くらい。そこに(1)のペーストを入れて強火に戻して1分くらい焼き、混ぜ合わせる。焦げが強いようなら水を少々。

 

(3)煮る

 

・ココナッツミルク 400ml 1缶

 

鮫を焼いた(2)にココナッツミルクを入れる。
強火のまま、グツグツして油と分離してくるまで煮たら、弱火にする。
ちなみにこの沸騰工程は、ココナッツミルクを二回に分けて煮る派や、
沸騰ナシでもOK派はけっこういる。僕は一気に沸騰させたい派。

 

(4)合わせる

 

・ナンプラー 大さじ 1
・植物油 大さじ 1
・マスタードシード 小さじ 1

 

弱火にして、ナンプラー入れて蓋をして10分煮たら完成。
なんだけど、少し欲張りたい。

 

別鍋で油を入れて、マスタードシードを入れる。
僕はブラウンマスタードシードとココナッツミルクの甘美な肉体関係が好きなんだ。
安部公房の「砂の女」みたいじゃないか。

 

マスタードシードがパチパチしてきて、乳首に当たったら痛えだろうなって思ったら、それをグリーンカレーにブチ込む。混ぜ合わせると、あらイイですね。

 

試してみてほしい。
マイルドなベースにマスタードシードのつぶつぶと、鮫のプリっとした感じが嬉しいグリーンカレーだ。

 

今年はこういった鮫を使ったフードロスイベント「なんで捨ててたんやフェス」をやりたい。
 


「サメ専門キッチンカー SAMEYA」の出店情報は、Twitter ・ Instagram にて発信されています。
 
▶️毎週月〜金は都内近郊で #サメランチ
▶️毎週月木金の夜は新宿で #みちくさごはん
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WRITER/COOKERタケナカリー
Chance The Curry代表。毎日カレーを1食以上食べています。カレーに類するものを作ったりもします。スパイスから作るカレーは美味しいし、作ること自体がとてもたのしいので、そういったことがたくさんの人に伝わるといいと思っています。挑戦しているカレーは美しい。僕はカレーと結ばれる運命にある。カレー、愛しているよ。
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